ipaSの導入事例として、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ様の事例記事が掲載となりました。

ipaSの導入事例として、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ様の導入事例記事が、デジタルビジネスを加速する専門情報サイト「IT Leaders」(株式会社インプレス発行)にて掲載となりました。

https://it.impressbm.co.jp/articles/-/17246


4人で対応していたデータ転記をRPAで代替し
こだわりの結婚式を具現化する顧客対応に注力

ipaS導入事例──株式会社 テイクアンドギヴ・ニーズ
2019年1月18日(金)

ブライダル事業などを手掛けるテイクアンドギヴ・ニーズは、カスタマーセンターの業務効率化のためにRPAを導入した。会場見学などを申し込みされた顧客の情報を基幹システムに入力するという手間のかかる作業をRPAで代替。スタッフは顧客にいち早くアプローチし、結婚式をよりよいものにするためのアドバイスなどコア業務に集中できる体制を整えるのが目的だ。技術に決して詳しくない事業部門の主導での導入プロジェクトだったが、大きな成果に結び付いている。


人気のレストランと提携した、あるいは、瀟洒な自社直営ゲストハウスを利用した、独自で印象深い結婚式を演出する「ハウスウェディング」を足がかりに成長を続けてきたテイクアンドギヴ・ニーズ(以下、T&G)。現在では、約80もの直営の式場を運営するなどブライダル業界最大手であり、コンサルティング事業やホテル事業などにも幅広くビジネスを拡大している。


ガーデンプール付きのアーククラブ迎賓館をはじめ、テイクアンドギヴ・ニーズは全国各地に直営の結婚式場を展開している ガーデンプール付きのアーククラブ迎賓館をはじめ、テイクアンドギヴ・ニーズは全国各地に直営の結婚式場を展開している

人生の晴れ舞台を支える煌びやかな業界とはいえ、市場が「曇りなし」かと言えば、なかなか厳しい現実がある。少子化の影響で婚姻組数が漸減傾向にあるのに加え、価値観の移ろいで挙式しないケースも増えているのだ。そうした中でも、「せっかくなら自分たちらしい祝宴を催したい」とのこだわり志向が強まっているのは明るい材料であり、こうしたカップルといち早く接点を持つことに各社が凌ぎを削っている。

同社で「最初の接点作り」に携わっているのがカスタマーセンターだ。ウェディングプランナー経験者をはじめ、顧客の声を聞き入れることに長けたスタッフが所属し、各式場を中心に進める具体的な商談へとスムースにつなぐ役割を担っている。顧客の希望や不安に寄り添うことに多くの時間を割きたいものの、日常業務の中には複数のシステムにまたがったデータの転記や再入力といったルーチンワークに追われることもあってもどかしい想いをしていた。その解決策として着目したのがRPAの導入だ。デリバリーコンサルティングの「ipaS(アイパス)」を2018年6月から本格導入。単調な作業からの解放とコア業務への集中を具現化した経緯を紹介しよう。


式場への関心がホットなうちに接点を太く!
起点となるデータ入力に人も時間もかかっていた

今や、挙式を予定するカップルの多くが最初に頼るのは数ある結婚情報メディアだろう。結婚式の段取りや資金計画などを丁寧に解説するコンテンツをはじめとして、新生活を始めるにあたってのイロハが満載だ。会場についての情報も充実しており、スタイルや規模に応じて好みにものをWebサイト上で比較検討できるし、気になる場所が見つかったなら直ちに見学の申し込みができたりと、至れり尽くせりになっている。


カスタマーセンターに所属し、ipaS導入を主導した清水みさき氏 カスタマーセンターに所属し、ipaS導入を主導した清水みさき氏

以前は少なくとも3~4軒の式場を見学してから決めるのが普通だったが、キメ細かな情報を事前に入手しやすくなった昨今では、下見するにしても2軒以下に絞り込んで行動を起こすケースが増えているという。この時点で2人にとって「かなり有力な候補」になっているわけだ。「関心がホットなうちにアプローチして、できるだけ早く式場に足を運んでもらうことがとても重要なんです」。こう話すのは、カスタマーセンターの清水みさき氏だ。


T&Gは現在、多くの結婚情報メディアに自社の式場情報をはじめとするウェディングプランを掲出しており、そのいずれかから問い合わせや見学申し込みが入った時点で、すぐにも各式場の担当スタッフなどに知らせて対応することを徹底している。行き違いや漏れが生じないように本社のカスタマーセンターが一括してハンドリングしており、具体的には、挙式に関心を寄せる顧客の情報を登録して案件ごとの進捗を管理する専用の基幹システムを用意している。もっとも、結婚情報メディアのサイトと直接的に連携しているわけではないので、最初の情報登録は逐一、人が対処しなければならない。


もう少し詳しく説明しよう。結婚情報メディアが運営するWebサイトの仕組みは概ね共通しており、顧客が専用フォームから会場見学予約や問い合わせのアクションを起こすと、ブライダル業者の所定のアドレスにアラートメールが送信されるようになっている。それを受け取った担当者が、当該のWebサイトの管理画面にログインすることで、具体的な内容を確認できる。会場見学予約であれば「氏名、電話番号、メールアドレス、結婚式の予定時期、招待人数、希望事項」といった情報だ。

データの一括ダウンロード機能を用意しているWebサイトは限られ、多くの場合はカスタマーセンターの担当者がコピー&ペーストを繰り返して自社の基幹システムに再入力することとなる。予約や問い合わせがいつ入ってくるか読めないのでピークに合わせた人繰り計画が立てにくい一方で、1日でかなりの件数に対応しなければならないため現場の作業負荷はことのほか大きい。やむなくカスタマーセンターでは、4人体制で毎日シフトを組んで対処していた。


コピー&ペーストという単調な作業の連続ゆえに緊張感を持続させるのはなかなか難しい。しかも、メディアごとにWebの管理画面や操作体系が微妙に異なることもあって、時として人為的ミスが紛れ込んでしまう。「私どもからのファーストコンタクトの際に何らかの間違いがあると致命的です。顧客情報をエントリーする際の業務品質を人海戦術に頼らずに上げる方法はないものかと考えるのは必然の流れでした」(清水氏)。


ipaSの紹介を受けて直ちにトライアル開始
テストケースの段階から手応えを実感

清水氏は事あるごとに社内のあちこちに相談を持ちかけた。するとある時、社長室のスタッフからRPAを適用してみたらどうかとのアドバイスがあった。そのスタッフが前職時代の仕事でデリバリーコンサルティングとつながりがあった経緯から、同社が手掛けるipaSについてもある程度の情報を持っていたのだ。

試してみるだけでもいい。思い立ったが吉日とばかりにカスタマーセンターはすぐにデリバリーコンサルティングに連絡をとり、相談に乗ってもらうことにした。最初にデモンストレーションを見たのは2018年が明けてすぐのことである。「最初は半信半疑でしたが、ある画面の所定の場所からデータをコピーして、別の画面の目的の場所にペーストするといった一連の処理を正確にこなす様子を目の当たりにして、これは行けるんじゃないかと直感しました」と清水氏は振り返る。

その後は、もっと掘り下げて現場の業務にどのぐらい適用できるかを検証するトライアル期間に充てた。最初は、T&Gが活用している結婚情報メディアの中でも日頃からデータ転記の作業量が多いものをターゲットにしてみた。このWebサイトにおいても顧客からの見学予約や問い合わせがあるとアラートメールが届くのは前述の通りである。ただし、現時点ではメール文面中に管理画面にログインするIDが含まれていないといった仕様の兼ね合いから、再入力すべきデータをエクセルファイルとして書き出す専用システムを自社で開発済みだった。前処理としてエクセルファイルにまとめられたデータを基幹システムにあらためて入力する業務にipaSを適用してみたのである。

約1カ月かけて検証した結果は上々だった。ひとたび手順の設定を終えたなら、新規の予約や問い合わせに関する顧客のデータが基幹システムの入力画面の正しい位置に次々とコピーされ最後に確定ボタンが押されて一件のエントリーが完了する。どれだけ量が積み上がったとしても、速く正確に、しかも疲弊することなく自動的にこなしていく。「今にして思えばそれがRPAの真骨頂なのですが、その時はテクノロジーの凄さに眼を丸くしましたね」と清水氏。

データ転記のボリュームが多く、手順も比較的複雑なメディアで上手くいったことから、T&GはipaSを正式に採用することを決定。契約手続きを終えた4月中旬から5月いっぱいにかけて、デリバリーコンサルティングは他のメディアからデータを取り込むためのスクリプト開発に力を注いだ。アラートメールの中にある管理画面のURLやIDをキーにして画面遷移し、そこに表示された顧客のデータをコピー&ペーストするのが基本的な流れとなるが、ipaSが得意とする画像認識で対象文字列を抽出する機能の精度にも助けられて、次々と自動処理できる範囲が広がっていった。こうして短期間のうちに、人手でまかなっていたデータ再入力の作業をipaSで代替させることにメドがつき、2018年6月には晴れて本格稼働を開始するに至った。


RPA導入は「人がやるべきこと」を再考する好機
欲張らずに運用でカバーする発想も重要に

すでに半年近くが経過したところだが、ipaSを導入した効果が随所に現れている。それまで4人でシフトを組んでいたデータエントリーは、契約社員1人でつつがなく回せるようになった。システムが停止する23時から翌朝7時までの時間帯を除き、黙々と正確に処理をこなす姿を前に「私たちは、同僚の社員のように親しみを込めて『ipaSちゃん』と呼んでいるんですよ(笑)。もう頼りっぱなしです。人件費の抑制という部分に目が行きがちですが、お客さまとの直接的な対話に多くの時間を割けるようになったのが大きな効果ですね」(清水氏)。


カスタマーセンターのスタッフは黙々と作業をこなす姿に親しみを込めて「ipaSちゃん」と呼んでいる カスタマーセンターのスタッフは黙々と作業をこなす姿に親しみを込めて「ipaSちゃん」と呼んでいる

顧客にいち早くアプローチして全国各地での商談へと素早く結び付ける役割以外に、悩みや不安を聞き入れて的確なアドバイスをしたり、実際に結婚式を挙げたカップルから率直な感想を募ってプランやサービスの向上に役立てたりすることもカスタマーセンターの大きなミッションだ。「周辺業務に忙殺されることなく、人でしかできないコア業務に力を注げるようになりました。私たちが本来やるべきことは何かという大切なことを整理する上でもipaS導入プロジェクトはよい影響を与えてくれましたね」(清水氏)。

これからRPAの導入を検討している企業に対しては「すべてRPAに任せようとせず、運用でカバーする発想も大切です」と話す。例えばT&Gでは、性別が判断できない場合には、まずは女性からの問い合わせとして登録し、後で必要に応じて手動で変更するといった工夫を凝らしたという。自社の基幹業務システムで管理している顧客情報の全項目を、すべての結婚情報メディアが網羅している(あるいは記入必須となっている)とは限らない。例外処理にキメ細かく対処する機能を備えたipaSではあるが、清水氏は「RPAの適用範囲拡大と精度アップばかりに意識が向いてしまうと、自分達の業務の高度化という本来の目的を忘れがちです。手段と目的を履き違えないことが重要かと思います」とアドバイスする。

所定の手順に沿って愚直に処理をこなすのがRPAの良さである反面、人間ほど融通が効かない面ももちろんある。結婚情報メディアにおいて、運用企業の都合によって管理画面のデザインに多少の変更が加わることは珍しくない。この場合、RPAはコピー元とすべきデータがどれか判断がつかず処理を停止するといった事が起こり得る。「手順を改めて教えることになりますが、ipaSはパソコンなどに決して明るくない私たちでもきちんとメンテナンスできています。技術面のハードルが高くない点でも、このツールに巡り会えて本当に良かったと思います」と清水氏は満足な様子だ。

経理や人事をはじめとして、「ipaSちゃん」の活躍を聞きつけたの他の部署からも続々と問い合わせが入るようになったという。業務の質が大きく変わったこと、自分達でも面倒をみられることを強調しつつ横展開を推奨する清水氏は今、T&G社内で“RPAアンバサダー”的存在になっている。

「結婚式という一生の思い出となる1日をプロデュースするのですから責任も重大ですし、それだけやり甲斐もある仕事です。すべての起点はお客様と正対して、じっくりお話しすること。それを忘れずに今後もカスタマーセンターの業務に集中していきます」──。清水氏はじめ眼を輝かせるスタッフの背後で、今日もまたipaSが粛々とデータを入力し続けている。


テイクアンドギヴ・ニーズは結婚式に対する様々なこだわりに全方位で応える テイクアンドギヴ・ニーズは結婚式に対する様々なこだわりに全方位で応える テイクアンドギヴ・ニーズは結婚式に対する様々なこだわりに全方位で応える

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【企業プロフィール】
企業プロフィール 株式会社 テイクアンドギヴ・ニーズ

株式会社 テイクアンドギヴ・ニーズ
本社所在地 東京都品川区東品川2-3-12
資本金 52億6400万円
従業員数 単体:1322人 連結:2364人(2018年3月31日現在)
事業内容 ウェディング事業、ホテル事業、旅行業など
URL https://www.tgn.co.jp/